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諏訪泉メールマガジン 2005年12月号・2006年1月合併号
 祝一周年記念号
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◆1. 蔵元日記
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 謹賀新年
 まことに申し訳ありません。新春早々、お詫びからのスタートとなりました。
年末からお正月をはさんで、ばたばたとしておりました。結果、記念すべき12
月号は、1月号と合併となりました。
 実は、今、蔵は大吟醸酒の仕込みの真っ最中です。1月の16日まで一番寒い
時期に、大吟醸酒の原料米を「手洗い」というさらに寒いことをしないといけ
ないことになっております。春までは、ひょっとすると二月以降メルマガ発行が
滞る可能性もあることをちょっとお断りしておきたく思います。すいません。

 さて、このところ、日本酒を取り巻く状況は、どうも今ひとつ、まだらという
感じです。不可解というわけではありませんが、上原先生の言い方を借りると
「ままこ、まだら」という感じが継続しているように思います。
日本酒のイベント、酒の会には、たくさんの人が集まります。日本酒の時代が来
たと、マスコミは、元気ですし、そんな雑誌に掲載される小売店さん、およびそ
の日本酒を飲ませるお店も元気です。また、輸出もがぜん元気です。海外での日
本酒人気は、和食のお店だけに留まらず、フレンチ、イタリアンのお店でも楽し
まれているとのことですので、東洋の酒というエスニック趣味ではなく、認知も
されたように思います。
 一方、国内の日本酒は、まだまだ低迷の域を出ません。毎年毎年5%強の消費
減少が続いてます。これは、一体どういうこと?という状況が続いてます。
 これ、実は理由ははっきりしているようにも思います。本当ならばもっと早い
時期に淘汰されるべきものだった日本酒の蔵がお上の税制により温存されたこと
が根本にあり、そのうえに、地方と都会、親父世代と息子世代、富裕層と貧乏層、
など日本の中で相反する価値がまだらに展開されているということだと思います。

 さて、この状況を乗り切るためには、各蔵が独自の回答をそれぞれ出さないと
いけません。弊社としては、お客様に喜んでいただける酒を、とにかく美味しい
酒を、農家さん、社員一緒になって造り、お届けして、喜んでもらうことにより
共存共栄を目指します。
弊社の創業の精神は、「信頼・創造・共生」。もう一度、足元の見直しです。
今年、新たな気持ちで当たり前のことを当たり前のように実行していきたいと
思います。
2006年、戌年が皆さんにとって良い年でありますように。
ご支援、御指導、よろしくお願いします。

◆2. 蔵からのお知らせ
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 蔵の仕事の紹介(その2)です。

 【蒸し】
   酒造りは、すべて蒸し米を作ることから始まります。
   精米した米を、洗い、水を吸わせ(浸漬といいます)、甑(こしき)で蒸
  します。甑というのは、セイロのでかい奴を想像して下さい。うちの甑は、
  800sのものと1トンのもの(どちらも蒸す米の量)と二基あります。
   麹米も、仕込みの掛米も、まずは甑で蒸して、蒸し米にするところから
  始まります。米を炊くと思っている人もたまにありますが、炊いた米では、
  麹も出来ませんし、仕込みでも麹の酵素がうまく作用しません。米の形が
  残っていることが不可欠の条件のようです。
   蒸すことの意味は、ちょっと専門的になりますが、デンプンのアルファー
  化と、たんぱく質の変成、不飽和脂肪酸の揮発、などになります。このほか、
  殺菌の意味もあるようです。蒸す時間は、約1時間。いわゆる「外硬内軟」
  という状態が理想です。
   良い蒸しを作るために、杜氏さんたちは大変苦労を重ねてきました。と
  いうのは、良い蒸し米が出来れば、その後の作業は格段に容易になり、結果
  も良い物になることが保証されるからです。「一に蒸し、二に蒸し、三に蒸し」
  というような言葉もあり、とても大事な工程です。
   今年、蔵ではみんなで「ひねりもち」を作るようになりました。蒸しの
  状態を調べるのに最も確実で、昔からやられていた方法で、蒸し米を手で
  こねて御餅にします。すべすべの赤ん坊の御尻になったら見事な蒸し米と
  いう感じです。

◆3. 今月のつまみとお酒(「ぶらん−わい」さんの)
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  たいへん遅くなりました。今月は「ポテトボール」です。

 ●材料
   じゃが芋  中2コ、マヨネーズ  大さじ1、片栗粉  少々、
   牛挽肉(細挽き) 100g
   醤油・みりん・酒 適宜、揚げ油
 ●作り方
  @ 牛挽肉を醤油、みりん、酒で炒り煮する。
  A じゃが芋は皮ごと茹で、茹ったら熱いうちに皮を剥き裏ごしして、
    マヨネーズを混ぜ合わせる。
  B @を餡にAで包むようにしてお団子を作る。
  C Bに片栗粉をまぶし、中温の油でサッと揚げる。

    ※ 挽肉は細かい方が口当たりなめらかで、また包みやすいです。
      小振りのきれいな器にポテトボールを一つ盛り、湯通しした三ッ
      葉や、さやえんどうを添えるとチョットおもてなしの一品にも
      なります(^^)v

    お酒は、鵬の純米大吟醸が好いですねぇ。私はもちろん、お燗でいた
    だきます(*^_^*)
    年末は仕事も飲み会も忙しくて大変です。体調を崩さないためにも、
    おいしいお酒をお燗でいただきましょう!チョットくらい呑み過ぎても
    翌日も元気に頑張れますよ\(^O^)/
 
  【蔵元の突っ込み・感想】

   ポテト系の口当たりなめらかなお料理には、純米吟醸酒、純米大吟醸酒、
  がおすすめです。コロッケなどの場合は、中味は純米吟醸、外側のカリット
  した衣は、純米酒がお奨め、というのは、埼玉の神亀さんの小川原専務の
  卓見です。(これ、なんでわかったんでしょうかね?普通は、試したりしま
  せんよね。コロッケの外と内とですから、でも確かにそうです。凄い事実を
  発見されたものです。)
   このお正月、純米大吟醸鵬のぬるめの燗を楽しまれた「冨田さん」から驚
  きの感想をいただきました。「もう、大変な美味しさ」とのコト。
 
   さて、この冬は記録的な大雪です。確かに寒く、蔵内はほとんど冷蔵庫状
  態です。美味しい純米酒を良い加減の燗で、風邪を引かないようにこの冬を
  乗り切って下さい。お燗には、体を温める作用もありぽかぽかで就寝出来ます。
   ぶらん−わい、さんどうもありがとうございました。もうすぐ、一年になり
  ますが、継続してお願いします。

◆4. 杉の雫・吟醸の会 活動案内
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    今回もまた、杉の雫通信の号外のその2です。
    (11月号から三回に分けてメルマガで紹介しております。)

   ●杉の雫通信 号外 (2/3)
    2005年11月発行

    「杉の雫・吟醸の会」との出会い −酒を愛し、土地を愛し、家族を
    愛し−杉の雫・吟醸の会 副会長(米作り担当) 森下順平
    2004年、5月、諏訪酒造、東田社長からの電話で「このたび、『杉の
    雫・吟醸の会』の世話人の1人に決まったのでお願いします」とのこと、
    突然の話に、「なぜ私が‥‥‥」と思った次第です。
     私と違い、他の役員、会員の皆さんには長年にわたって活動されて来た
    時間と自信の裏付けがあり、私は不安ばかりですが私にできる事をやれと
    いうことだと思い引き受けさせていただきました。
     今思えば、10年ほど前に「うちの集落に病気で田んぼを作る事が出来
    ない農家があるので、邦さん作ってもらえないか」と寺坂邦雄会長のお願
    いし耕作していただいたのが「雫の田んぼ」です。その時から今日の縁が
    あったのでしょう。
     今年2月、寺坂会長より「コガネヒカリ」の種子が手に入らないか」と
    の相談を受け、県内の農家、試験場等の協力をいただき栽培しています。
    昔、この品種は智頭では多く栽培されていましたが、コシヒカリに押され
    作られなくなったレトロな品種で、いもち病に強く、倒れにくく、その上
    多収であり減農薬栽培に向く、作りやすい品種です。(酒米でなく一般米)
     また、諏訪酒造からでる米糠に油かすを混ぜペレットにして肥料とし減
    化学肥料栽培等いろいろな事を視野に入れながら地域との連携を深める協
    力ができればと思っております。
     酒を愛し、土地を愛し、家族を愛し、
     話し合い、助け合い、喜び合いましょう。

◆5. 目からうろこのお酒の疑問
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  (メルマガ読者からの質問にお応えするコーナーです。)

 今回は、原料米に関する質問です。

 ●その17 質問:酒造りには、酒用の米を使うと思いますが、食べる米では
       お酒は作れませんか?

 回答:出来ます。造れます。

 解説:実は、日本酒トータルで見ると、酒米(酒造好適米)の使用比率は、約
    15%、残りの85%は食べる米で日本酒は製造されています。一般的
    なのは、日本晴、などですが、コシヒカリのようにもちもちしたお米で
    すと蒸したときに扱いにくいのでいけませんが、さっぱりしたお米です
    と十分使えます。ただ、酒米とは使用方法が異なり、主に掛け米として
    使用されることが多いようです。酒米は、酒用に育種されただけあって、
    麹が作りやすく、溶けやすく、良いお酒になります。弊社では、実験と
    して地元の食べる米である「コガネヒカリ」で昨年から仕込んでいます
    が、酒米とは違った特性があり、製造には苦労しております。

 ●その18 質問:日本酒の原料はもちろんお米ですが、米を原料としたお酒
       は他にありますか?

 回答:有ります。

 解説:中国の黄酒(ふぉわんちゅ)は、うるち米やもち米を使うお米のお酒で
    す。紹興酒とか老酒の総称です。これを蒸留したのが、白酒(ぱいちゅ)、
    アルコール60度くらいの米焼酎です。また、タイやベトナムにも米のお
    酒はあるようです。この辺は実は、よく知らないので、どなたか解説し
    て下さい。
     中国から、朝鮮半島を経由して日本酒の製造法の原型が日本にもたら
    されました。その当時のお酒は、宮廷の酒として「延喜式」に製造法が
    あります。その後、日本の風土に合わせて様々な改良が加わり、今の日
    本酒が出来上がったのが江戸中期。でも、未だにいろいろな改良が加わ
    っている古くて新しい酒だと思います。

(過去の質問) 
 回答と説明は、以前のメルマガをご覧下さい。
 その1 日本酒って古くなると酢になると聞きました。本当ですか?
 その2 日本酒で四段仕込みというのは、美味しいお酒なんですか?
 その3 原料米を精米した糠は捨てるのですか?
 その4 瓶の色はなんで付いているのですか?
 その5 「燗用のお酒」と普通のお酒とどこが違うのですか?
 その6 地酒って新潟のお酒のことですか?
 その7 酵母の種類で協会酵母って何ですか?
 その8 高い大吟醸より安い純米酒のほうが美味しいと思うのですが、変ですか?
 その9 お米が原料の日本酒がフルーテイーなのはなぜですか?
 その10 冷酒と生酒の違いを教えて下さい。
 その11 日本酒を飲むと太ると聞きました。本当ですか?
 その12 お酒の消費期限について教えて下さい。
 その13 日本酒の原料のお米は、国内産ですか?
 その14 本醸造酒、吟醸酒に添加するアルコールの原料はなんですか?
 その15 日本酒には防腐剤が入っていると聞きました。本当ですか?
 その16 表示にある精米歩合って何ですか?

◆あとがき
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  12月、1月合併号が2月を迎えようとしております。
 蔵は今、造りの真っ最中です。3月の中旬が甑倒し、4月の中旬まで蔵の仕事
 が続きます。
  そうこうしているうちに、春になって種まき、田植えが始まります。こんな
 自然のサイクルのなかでの仕事。たぶん、贅沢な仕事と時間を過ごしているの
 だと思います。皆さんも、日本酒を飲んで、そんな時間の流れを感じていただけ
 ればと思います。
  今回、大変遅れましたこと、お詫びいたします。春になってまたゆっくりと
 継続したいと思いますが(来月は、出ない可能性大)、よろしくお願いいたし
 ます。
                                                                   以上
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