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諏訪泉メールマガジン 2006年5月号
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◆1. 蔵元日記
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 日本酒業界の重鎮であり、鳥取県酒造組合連合会技術顧問、蔵元交流会顧問、
そしてなによりも弊社顧問の「上原浩」先生が、5月1日にお亡くなりになりま
した。
謹んで、ご冥福をお祈りいたします。
 満80歳の生涯でしたが、そのうち60年近くを酒造指導に当たられた先生で
した。
先生には、この二年ほど造りの期間には月に二回ほど来社いただき指導をして
いただきました。最後に弊社へ見えられたのは、今年の1月27日(金)。今年
は吟醸の指導をしてもらっておりました。その直後、先生は腰痛から入院、一月
ほどで退院しましたが、お医者さんの止めるのを振り切っての退院だったよう
です。その後、地区研究会、鳥取県新酒鑑評会、などの技術指導をいつものよう
にこなしておられました。
 私が先生の元気な姿を見たのは、3月29日(水)の鳥取県中部、倉吉での
全国新酒鑑評会の出品酒検討会が最後になりました。その後、4月15日(土)
には松江まで青醸会の視察に同行されております。(これが最後の指導になり
ました)
 先生は、本当に亡くなる寸前まで日本酒の指導にあたられておられました。
先生の指導を受けたわれわれの使命は、「酒は純米、燗ならなお良し」の先生
の言葉をしっかりと胸に刻み、本物の酒造りをすることにより後世に日本酒を
伝えることだと思います。
 上原先生、本当にありがとうございました。先生から受けた指導、御恩を、
私たちは決して忘れません。諏訪泉は、良い純米酒を造り続けます。

◆2. 蔵からのお知らせ
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 蔵の仕事の紹介(その4)です。

 【酒母】
   酒母(しゅぼ)は、麹と蒸し米、そして水を入れて酵母(酒造用)を育
  てる工程です。
  (もと、とも言います。)酒母の目的は、もろみでの低温、長期醗酵を可能
  にする強い酵母を育てること。日本酒のもろみは、10℃から15℃くらい
  で醗酵させます。酵母生育の最適温度は、28℃から30℃くらいですので、
  通常は考えられないほどの低温です。しかも、醗酵が進むにつれてもろみは
  アルコールが出来てきます。アルコールは、酵母が作る物(代謝物)ですが
  酵母はこのアルコールによってダメージを受けます。生育の適温からは外れた
  温度、環境は高糖濃度、さらにはアルコールの蓄積、酵母自身にとっては過酷
  な環境です。とっても、のほほんとはしていられない、そんな環境で酵母は
  がんばって、がんばって、生きるために良い香りや酸や味わいを作ります。
  本当に、かわいそうな奴なんですね。
   だから、良いお酒を造るためには、がんばれる酵母を育てないといけません。
  いい加減な酵母ですと、発酵がもたつき、食いきりの悪い、アルコールも出
  ないもろみになります。
   ちょうど、米作りで苗を作るような工程です。言い方を変えると、がんば
  れる体質にするために遺伝子の発現を用意することです。
  さて、諏訪泉では、速醸酒母という方法の酒母の作り方をしてます。最初に
  乳酸を加えてPHを下げて雑菌が入らないようにして、目的の酵母を育てます。
  育てる期間は約10日から14日程度、「もと屋」さんの腕の見せ所です。
  打瀬という酒母を仕込んでから二日は低温にします。(約5℃から8℃)
  その後、暖気樽という湯たんぽを毎日数時間入れて、だんだん温度を上げて
  行き、酵母の増殖を図ります。
   酒母の育成方法には、このほかに速醸系の酒母では高温糖化酒母、きもと系
  の酒母ではきもと酒母、山廃酒母、また昔からの手法で奈良県で復活させた、
  菩提もと、などもあります。

◆3. 今月のつまみとお酒(「ぶらん−わい」さんの)
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  《玉子の天ぷら》
 ●材料
   卵(人数分)、天ぷら粉、揚げ油、(お好みで)天つゆ・塩
 ●作り方
  @ 室温に戻した卵の殻の尖った方を少し割り殻をむく
    (2〜3cm位の大きさに穴を開ける感じで)
  A 黄身をつぶさないように気をつけながら、白身だけ殻から出す。
  B 水溶き天ぷら粉を黄身の入った殻に入れ、軽くからめる。
  C 黄身を殻から熱した油の中へ流し込むように落とし、
    半熟程度になるよう揚げる。
  D 天つゆ、または塩で熱いうちにいただく。
  E ご飯に載せてお醤油をかけて玉子てんぷらかけご飯にすると、
    かなり、かなり、美味しいらしいです。

    玉子の天ぷら、流行っている?らしいです(^o^) ちょっと
    面白いですよね♪
    卵料理に合うお酒って、案外少なくピッタリこないんですけど、
    諏訪泉は合うんですね〜。
    満天星か特別純米がイイかな。

    ところで、残った白身はどうします?
      
  《おまけのレシピ》
  メレンゲのドレッシング

 ●材料
   卵白 2コ、 砂糖 小さじ2、 塩 小さじ1/4、 
   生クリーム 小さじ1、 マヨネーズ 1/2カップ
 ●作り方
  @ 卵白を固く泡立てる
  A 調味料を順に加えていき、泡をつぶさないようによく混ぜる。

    ※ 卵白もボウルもしっかり冷やしておくと泡立て易いです。
      まるごとレタスのサラダもオシャレ?

◆4. 杉の雫・吟醸の会 活動案内
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 4−1 会員限定酒「純米大吟醸 杉の雫2006」配布中です。

 第一回目、春のお酒は、720_(生酒)を一本です。(秋は三本です)
 【お酒の説明】
   ●造り:純米大吟醸(精米歩合50%)
   ●原料米:智頭町産の酒造好適米「玉栄」、有機減農薬栽培で6年目
   今回のお酒は、もろみ日数36日、じっくり、じっくり、待ちました。
    優しく、やや甘いとも思える最初の味わいのあと旨みが広がり、消えて
   ゆきます。
    素直で味わい深い酒質になったように思います。今年の「杉の雫」の味
   をお確かめ下さい。

   今年も、杉の雫・吟醸の会 よろしくお願いいたします。
   「杉の雫・吟醸の会」 事務局   (東田雅彦、西尾弘子)

 4−2 田植えをしました。

   5月13日(土)、いつもの「杉の雫の田んぼ」で玉栄の田植えをしま
  した。あいにくの雨交じりの天気でしたが、おかげさまで暑くなく快適に
  田植えが出来ました。参加者が少なくちょっとさびしい田植えでしたが、
  その代わりしっかりと作業を体験できました。
   次は、雫の森の手入れがあります。皆さんのご参加をお待ちしております。

   なお、今回田植えの案内が届かなかったという連絡を何人かの方からいた
  だいております。
   実は、お申し出の方は、今年度の会員のお申込みをいただいておりません
  でした。
   まだ、今年度のお申込みがまだの方、手続きをお願いいたします。

◆5. 目からうろこのお酒の疑問
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  (メルマガ読者からの質問にお応えするコーナーです。)

 ●その21 質問:甘酒はお酒ですか?白酒はどうですか?

 回答:甘酒はお酒ではありません。清涼飲料水に分類されます。
    白酒はお酒です。

 解説:一般に甘酒というと、いろいろなものがあります。一番簡単なもの
    (省略タイプ)は、酒粕をお湯で溶いて砂糖を加えたもの。通常は、
    麹を使って炊いたご飯を糖化して作ります。家庭で、麹を使って作る
    とすぐに酸っぱくなったり、その後アルコールが出来て辛くなったり
    します。
     諏訪酒造の梶屋茶屋で出している「酒屋の甘酒」は、酒用に作った
    麹だけから出来ます。麹をお湯を入れて55℃で5時間あまり糖化、
    その後、急冷して冷凍保存します。もちろん、アルコールはありません。
    つど必要な量を解凍してお客様に出します。
     この甘酒の特徴は、さっぱりとした甘さです。この甘みはブドウ糖、
    そして麹由来の各種ビタミン、さらにお米からのアミノ酸があり、ま
    さに総合スタミナ飲料です。
     甘酒は俳句の季語では、夏。江戸時代、冷やし甘酒が庶民の夏ばて
    防止飲料として愛飲されていました。
     一方、白酒は、みりんや焼酎などに蒸したもち米や米こうじを仕込み、
    1ヶ月程度熟成させたもろみを、軽くすりつぶして造った酒のことをい
    います。昔からひな祭りなどで供えられ、白く濁り粘りと甘みがあり、
    アルコール分は9%前後、糖質が45%程度含まれ、酒税法ではリキ
    ュール類に分類されています。

 ●その22 質問:「きもと」ってなんですか?

 回答:酒母(しゅぼ)の作り方で、伝統的な手法のひとつです。

 解説:「きもと」は、速醸酒母が最初に乳酸を加えてPHを下げて雑菌を淘汰
    するのに対して、自然に混入してくる乳酸菌による乳酸の蓄積を待って、
    雑菌を淘汰して醸造用の酵母を純粋に育成する酒母です。速醸酒母が約
    二週間で出来るのに対して、約四週間かかります。
    自然に混入してくる菌類(硝酸還元菌、乳酸菌)を上手に導き、雑バク
    テリアや野生酵母を淘汰して清酒酵母だけを優勢にする非常に巧みな技
    で、江戸時代の中期に確立された灘の技術です。
     また、いろいろな菌が関与することだけではなく、最初に乳酸を入れ
    ないことによって、麹の酵素が蒸し米に作用してアミノ酸の多い酒母に
    なるのも特徴です。
     きもとの研究では、菊正宗さんがHPで詳細に説明してあります。
    もし、ご興味があればご覧下さい。ちょっと専門的になりますが。
    http://www.kikumasamune.co.jp/daigakuin/topmenu.html

(過去の質問)	
 回答と説明は、以前のメルマガをご覧下さい。
 その1 日本酒って古くなると酢になると聞きました。本当ですか?
 その2 日本酒で四段仕込みというのは、美味しいお酒なんですか?
 その3 原料米を精米した糠は捨てるのですか?
 その4 瓶の色はなんで付いているのですか?
 その5 「燗用のお酒」と普通のお酒とどこが違うのですか?
 その6 地酒って新潟のお酒のことですか?  
 その7 酵母の種類で協会酵母って何ですか?
 その8 高い大吟醸より安い純米酒のほうが美味しいと思うのですが、変ですか?
 その9 お米が原料の日本酒がフルーテイーなのはなぜですか?
 その10 冷酒と生酒の違いを教えて下さい。
 その11 日本酒を飲むと太ると聞きました。本当ですか?
 その12 お酒の消費期限について教えて下さい。
 その13 日本酒の原料のお米は、国内産ですか?
 その14 本醸造酒、吟醸酒に添加するアルコールの原料はなんですか?
 その15 日本酒には防腐剤が入っていると聞きました。本当ですか?
 その16 表示にある精米歩合って何ですか?
 その17 食べる米ではお酒は作れませんか?
 その18 米を原料としたお酒は日本酒以外にありますか?
 その19 十年古酒に「茶色の沈殿物」がたまっていました。飲めるのでしょうか?
 その20 日本酒って色があるものですか?

◆あとがき
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  5月は、野山も庭も花真っ盛りです。毎日のみどりの色が変化して通勤の
 楽しい季節です。上原先生の亡くなった日、お通夜、お葬式、ずっと良いお
 天気でした。諏訪泉にとって、本当に大事な人をなくしました。だんだん、
 日がたつにつれて思いも新たになってきています。
  この二年ほど、先生には一生懸命指導をしてもらいましたし、先生も気に
 掛けて下さいました。特に昨年は、いろんな酒造会社に連れて行ってもらい
 ました。県内では、大谷酒造さん、県外では神亀さん、釜屋さん。先生は、
 私たちに伝えようと必死だったと思います。さて、これからどうお返しして
 行きましょう?先生の言葉をもう一度思い返していきたいと思います。

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 諏訪酒造株式会社
  e-mail: info@suwaizumi.com
  http://www.suwaizumi.com
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